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2019年4月

2019年4月22日 (月)

「『慰安婦』問題とジェンダー平等ゼミナール」の第7回総会開く

 <第7回総会>

第7回総会は2019年3月31日午後3時30分より東京都文京区民センターで開かれた。議長は後藤ひろみ事務局次長、出席者は40名。

 〇吉川春子・当ゼミナール代表から「2018年度活動の総括と2019年度方針」が提案された。(当ゼミナールニュース第35号に掲載)

 〇原康長・事務局次長から会員数、会費納入の状況が報告された。総会時点の会員数は544人。佐藤龍雄・監事より決算に関する報告が行われた。

 〇大森典子・副代表から「当会活動の基本方針」が提起された。(当ゼミナールニュース第35号に掲載)

質疑・討論の後全会一致でいずれも承認された。

 〇その後2019年度の常任運営委員、運営委員が選任された。

  常任運営委員10名(代表ー1名、副代表―1名、事務局長ー1名、事務局次長4名、その他の常任運営委員3名)

     運営委員10名。

2019331  Photo_7

写真左・山田教授の講演に耳を傾ける参加者、右は信州長和町の雪柳・2019.4.28撮影

  <2019年度の当ゼミナールの行事>

 

【第30回ゼミナール

 日 時:2019年7月28日(日)会場は追ってお知らせします

 テーマ:「RAAと米兵のための『慰安所』~敗戦後も政府が「守るべき性」と「差し出す性」を選別し女性差別を公然と行う政策を実施!

 講 師:平井和子・一橋大学講師 *著書『日本占領とジェンダー 米軍買売春と日本女性たち』(2014年8月30日有志舎)

 

 敗戦直後、日本国内に政府が警察に作らせた多くの売春施設と運命を狂わされた日本女性たち

「慰安婦」は戦後もいた!終戦直後に政府は女性を駆り集めて進駐軍のセックスの相手をさせる「慰安所」を日本全国に作り女性たちの売春を強要した。その結果多くの女性の人生が狂わされた。政府は国会で追及されてみ謝罪もしないし認めてもいない。

 

【フィールドワーク】

 実施日:2019年11月19日(火)~11月20日(水)

 目的地:広島県竹原市忠海町大久野島の毒ガス資料館、

     女学生時代に大久野島に学徒動員された大久野島画家・岡田藜子さんの講演

     呉市江田島、戦艦大和資料館、海上自衛隊資料館等見学   

 費 用:45,000円程度(航空機使用の場合)

 交 通:東京ー航空機使用、大阪、名古屋、山口、福岡等は新幹線

 

毒ガス製造の大久野島を訪ね日本の加害の事実にふれる旅

中国では、現在も旧日本軍が中国に遺棄した毒ガスによる被害者が出ていて裁判になっている。それを製造していた大久野島、しかも学徒動員の子ども達に手伝わせていた。女学生は風船爆弾を製造させられ、アメリカに到着した風船爆弾はアメリカ市民の命を奪っている。自分は加害者、と絵本を作りアメリカ、フランスに寄贈した岡田藜子さんの体験も聞く旅です 

 

    < 記 念 講 演 >

 総会に先だって午後2時より、山田朗・明治大学文学部教授による記念講演に当ゼミナール単独企画では最高人数の95名が参加した。準備した資料70部では足りず急遽、増刷という嬉しいハプニングがあった。参加者も多様で、ソウルのフィールドワークに参加した大学生達や、『慰安婦』ミュージアム名誉館長、女子大名誉教授、元消費税なくす会会長、群馬県歴史教育協会員、元マスコミ記者…など。会場から初参加の大学教員の旧日本軍玉砕地中国雲南省の旅等興味深い報告があった。

Photo_6

講演する山田朗・明治大学教授

 

    講演に関し寄せられた感想

 全体として、素晴らしい講演で受けてよかった、参考になった、先の見通しが開けた等の感想が寄せられた。以下は感想要旨

 <歴史認識>について

〇加害者・被害者と立場の違いから同じプラットホームで話し合うことの必要性を感じた。

 〇歴史認識という言葉のむつかしさ、「慰安婦」問題の奥の深さ等々考えさせられた

〇立場によって大きく異なることの認識が大事。それが共通の認識から未来の歴史を築くことができるのだと思った。

 〇歴史認識とは相互のやりとりと歩みそして理解なんだと。差別をどう乗り越えられるのか。

〇加害者側の考えと被害者側の考え方の相違についてはとても勉強になった。

 <日本の責任>

 〇日本は過去を隠蔽し、事実をねじまげて、徴用工や「慰安婦」の問題を相手(韓国)の考えを理解しようとしない。TBSラジオでさえ、韓国非難を繰り返すだけ。日本は本当にどうしようもない。この先、よい方向へ向かう展望がみえない。全く情けなく暗い気分にならざるを得ない。どうしたらいいのだろう。

〇(私の年代では、体験的にもわかっていることですが)、ちゃんと向き合うべきだと改めて考えます。中国にしても、韓国にしても、また日本の中でも、そちらの証拠資料をしっかり残して受け止めることが大切。頭から否定してかかることは、何も話が始まらない。

 〇安倍氏が直接「慰安婦」にされた方の前で、土下座して心からお詫びをすれば解決は早いと思います。

 

     <山田朗先生の講演概略、文責・吉川 

 歴史認識について対話と相互理解の必要性を強調された。例えば原爆投下について加害者側(アメリカ)は「多くの犠牲者を出したが世界に平和をもたらした」とするが、被害者(日本国民)は「多くの被害を出したので二度と繰り返してはならない」とする。また同じ被害者でもアジア諸国の人民は「日本が敗北しその植民地支配、占領支配から解放された」と捉える。

    政界における3談話打ち消し

山田先生はアジア諸国との歴史認識の“ずれ”の原因はこれまで日本政府が歴史認識で近隣諸国へのお詫びを何度か表明したにもかかわらず、その都度政界でこれらの「談話」を排斥してアジア諸国の怒りを買ってきた事にあるとした。

☆「宮沢談話」(官房長官、1982年)~日本の教科書が国際問題になったとき、近隣諸国への配慮を打ち出した

☆「河野官房長官談話」(1993年)~「慰安婦」の徴集、管理への関与、強制性、おわび、「反省」を表明。

〇2007年の辻本議員への政府答弁書が誤認の源。河野談話を認めてその後で「資料の中には強制連行を示す証拠はなかった」と付け加えた。日本がポツダム宣言受諾(8月14日)から米軍の日本上陸(8月28日)の2週間の間に政府は全国に通達を出して日本にとっての不利な証拠を徹底的に焼却させた。自ら焼却しておいて「証拠がない」とは!安倍内閣の卑劣さを示す答弁書である。

〇結果「強制連行はなかった」、「強制されたものではなく自由意思だった」発言続々

☆「村山首相談話」(1995年)~「植民地支配と侵略」への痛切な反省と「心からのお詫び」を表明。

しかし「安倍談話」で村山談話を否定。これ等の「談話」排斥の総仕上げが安倍談話である。安倍内閣こそアジア諸国との友好関係を傷付けている張本人である事が明らかにされた。

       「徴用工」問題の根深さ 

 徴用工問題では先生は日本が植民地支配していたとの認識が(国民の間に)弱いと指摘。きっかけは1937年の日中戦争勃発で常備兵力に+70万人が徴兵されて、兵力動員と軍需生産の拡大に伴う労働力不足を補うために朝鮮から当時あった渡航制限を解除し労働力を移入した。人数は在留朝鮮人を加えて10年間に4倍に増加した。

 当初は募集形式で行ったが、過酷な労働条件で逃亡者が多く出るようになったので1942年より官斡旋(かんあっせん)方式で地域ごとに人数を割りてる方式を取った。戦争末期の1944年からは国家総動員法の下で国民徴用令が朝鮮人にも適用され、強制的に軍需産業に徴用された。鉱山や炭鉱では組長、熟練工として比較的徴用されたが、非熟練層は肉体労働で低賃金で酷使され劣悪な生活環境だった。松代大本営工事は朝鮮人の非熟練工も大量に徴用され、また各地で逃亡、抵抗が多発した。

 記録や映画で朝鮮人の労働者の目を覆うばかりの過酷な実態に私も触れてきた。当ゼミナールのフィールドワークで松代大本営の見学や、昨年の群馬県では発電所で酷使されていた朝鮮人労働者の慰霊碑も見学した。植民地支配が強制労働を可能にしたとの事実に私たちは目を向けなければならない。

     連れて来られ方ではなく、自由奪われた強い拘束が問題 

 先生は「問題は『強制連行』=連れて来られ方ではなく、『個人の意思』で日本に来たとしても帰国、就労、居住、賃金使用などの自由を奪われた強い拘束性が問題である」と指摘する。確かにどんな形態で来たにせよその後の過酷な「たこ部屋労働」から抜け出る方策がない事が問題なのである。しかも植民地朝鮮では明治憲法は完全には実行されず参政権がない。即ち朝鮮の人々は権利がなく義務のみ押し付けられていたという植民地政策の下におかれていた実態に目を向けなければならない。。

 (強制連行については「慰安婦」問題にも共通する。一時期国会でも「強制連行」の議論が盛んにおこなわれたが。官憲がドアに押し入り女性の手を引っ張って連行する事が「強制連行」だと安倍首相は勝手に意義を変えた。また、「吉田清治なる人物が朝鮮半島に於いてトラックで女性を強制的に狩りだした」、「いや彼はペテン師だ」云々。そして「証拠がある」とか「無い」とかに論議が向いて繰り返された。私は、これは政府の「慰安婦」問題の論点をそらす術中に陥るものでではないかと懸念した。「慰安婦」問題の本質は「慰安所」で兵士の相手を強制させられて性奴隷だった事が問題なので、募集の方法にだけ目がいってはならないのだ。このコメントは吉川)

 同時に徴用工は国家総動員法に基づく政令によって強制的に労働に駆り出されたので、法的根拠のないまま引っ張られた「慰安婦」とは決定的に違う点であり、それだけに日本は賠償責任を負っていることは確かである。

      歴史認識はなぜ必要か 

 過去を見ないと現代が見えない。日本は大きな犠牲を払って加害を学んだ。加害の問題を残そうとしないから加害の記憶は消えてゆく。忘却は罪悪である。日本では徴用工問題は報道されなかった。何が事実だったのか、日韓の共通の土台をつくることが必要である。戦争処理が終わっていない事の認識が日本人に必要である。戦後生まれの世代にも「戦争責任」はある。先人が清算していない「負の遺産」を清算する必要がある。アジア諸国と友好関係を築くためにそれは必要である(吉川春子記)。

(講演要旨は「慰安婦」問題とジェンダー平等ゼミナールニュース第46号2019年5月20日発行に掲載予定)

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会場は文京区民センター大会議室2019年3月31日(日)

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写真・信州の”花モモ”満開2019.4.28

 

 

 

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