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2017年2月

2017年2月25日 (土)

「慰安婦」問題とジェンダー平等ゼミナールニュース第27号完成

当ゼミナールニュース第27号を昨日会員の皆さまに発送しました。メインのニュースは総会議案と記念講演です 。そのビラを以下に紹介します。
 
 

「慰安婦」問題とジェンダー平等ゼミナール主催

 

201742日(日)会場:東京文京区民センター会議室(2A)

 

 

 

 5回総会と記念講演のお知らせ

 

 

 

1部 記念講演 13001500

講師:馬暁華・大阪教育大学準教授(写真)

 

テーマ:博物館中の戦争 被害と加害を後世にどう引き継ぐか

 

 
 
 

 今年1月、ビジネスホテル大手のアパグループが南京大虐殺や「慰安婦」を否定する「歴史の本」(著者・ループの本谷外志雄会長)を各客室内に備え付けてあることが判明。冬季アジア札幌大会出場の韓国と中国の選手団はこのホテルをキャンセル。「日本の一部勢力が未だに歴史を直視しようとせずさらには否定し歴史をゆがめようとさえしていることがまたも示された」(中国外務省)と批判されてる。「慰安婦」問題や南京大虐殺などの歴史を次世代に引き継ぐために学校教育と共に社会教育の場・歴史博物館・資料館の役割は大きい。  

講師は中国と日本の戦争博物館・資料館を訪ね歩き「記憶の継承をめぐる中国と日本の戦争博物館比較」との論文がある。

 
 

 

 

 

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(右から2人目が講師の馬先生)

2部 総会 15151645

 

安倍総理は憲法改正を国民に呼びかけ、自衛隊PKO部隊に駆けつけ警護の任務を与え憲法9条を踏みにじっている。

 

韓国人「慰安婦」キム・ハクスンさんが名乗り出て、政府は「河野官房長官談話」で責任を認めた後も解決は見えない。今日、女性への暴力も多発している。

 

日本のNGOは何をすべきか、当ゼミナールは「運動方針案」を提起する。大いに議論を! 

 

 

 

資料代:700円(学割500円)をいただきます

 

 連絡先:文京区本駒込6-14-8-602吉川気付 当日連絡先090-4227-7478(棚橋)090-6505-3500(吉川)

 

2017年2月16日 (木)

トランプ氏のフェイク(嘘)ニュースと、「慰安婦」問題

 

ファクト(真実)とフェイク(嘘)を見極められない?米国の人々

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今が盛りの東大付属・小石川植物園(東京都文京区)の梅

トランプ大統領が就任1か月でアメリカ社会と世界に混乱がまき起こっている。クリントン民主党候補が敗れトランプ共和党候補のまさか!の勝利はフェイク(嘘)ニュースが決定づけたと言われている。

「ローマ法王がトランプ氏を支持」(WTOS5ニュース)、「クリントン氏の流出メール担当のFBI捜査官が無理心中」(デンバー・ガーディアン)、がフエイスブックで大きく拡散された。

トランプ陣営は、「500万人の不法移民がヒラリーに投票した」とするフェイク・ニュースを発信。また、「大統領就任式に150万人集まった」と主張をするが、映像見でもはっきりわかる程、オバマの就任式に比べ格段に観衆は少ない。大統領就任式の観衆の数についてトランプ氏は「過少に報じた」とメディアを批判。しかし明らかな嘘もホワイトハウスの報道官は「もう一つの真実(オルタナティブ・ファクト)」と言って押し通した。

そのたびにメディアは「反証」してきたがこれに対してトランプ大統領自身がツイッターで「落ち目のフェイク・ニュース、ニューヨークタイムスは誰かが買収して正しく経営するか、尊厳を以って廃刊にすべきだ」などとメディア批判を展開している(SPAアプリ2017.2.10ニュース)。

あの池上彰さんは「権力者は…自分の都合のいいように解釈をちょっと変えるという事はこれまでやってきたが、トランプ政権は嘘を平然と言う。大統領就任式に集まった人の数がずっと少ないのを多いと言ってみたり、それを指摘されるとそれは『オルタナティブ・ファクト』、もう一つの事実だと言い張る。…トランプ大統領は『私に否定的な世論調査はすべてフェイクニュースだ』とツイートした」とあきれている。

 

 

  「THE FACTS(真実)」が、米下院の怒りを買った理由

 

これまで日本でもフェイク・ニュースが喧伝されるがその最たるものは「慰安婦」問題ではなかろうか。20076月、ワシントン・ポスト紙に日本の右翼国会議員や評論家たちが “THE FACTS(ザ・ファクト)”とする連名の意見広告は「慰安婦」問題について「フェイク(嘘)」を「真実(ファクト)」と偽った代表的な代物である。

     ~~~~~~~~   ☆   ~~~~

THE FACTS(抄)

Ⅰ「日本軍によって、女性が、その意思に反して、売春を強制されたことをはっきりと明示した歴史文書を発見した歴史家歴史学者や研究機関はまだない」。

Ⅱ「女性を強制的に慰安婦にした仲介業者が、当時日本の管轄下にあった現地警察に処罰された…、日本政府が女性に対する非人道的な犯罪にたいして厳正な対応をとった証拠を示す」

Ⅲ「しかしながら、規律違反の例があったことも確かである。例えば、オランダ領東インド(現在のインドネシア)、スマラン島では、一陸軍部隊がオランダ人若い女性の一団を強制的に拉致し「慰安所」で働かせていた。しかし、この事件が明らかになった時点で、この慰安所は軍の命令により閉鎖され、責任のある将校は処罰された。これらの戦争犯罪に関与した者はその後オランダ法廷で裁判にかけられ、死刑を含む重い判決を受けた」(吉川注・これは1と矛盾している)

Ⅳ「慰安婦の初期の供述では、旧日本軍や他の日本政府機関によって強制され働かされたとの言及はない。しかしながら、反日キャンペーン後、慰安婦の証言は劇的に変化したのである。下院公聴会で証言した慰安婦たちは、最初は業者に連れ去られたと証言していた・・・」

Ⅴ「日本軍に配属された慰安婦は…「性の奴隷」ではなかった。慰安婦は公娼制度の下で働いており、当時、公娼制度は世界中で当たり前であった。実際、慰安婦の多くが佐官どころか将軍よりも遥かに高い収入を得ており(中略)、 慰安婦の処遇は良好であったという事実の証言も多くある」

「旧日本軍が「20世紀最大の人身売買犯罪の一つ」として「若い女性を強制して性の奴隷にした」という罪を犯したとの申し立ては、真実に対する大幅かつ故意の歪曲である」(吉川「どっちが!?」)

         ~~~~~~~  ☆  ~~~~~~~

 

日本の右翼はこうした国際的に通用しない「慰安婦」問題の「フェイク(嘘)」の意見広告を「ザ・ファクト(真実)」と偽ってワシントン・ポストに掲載し、結果アメリカ下院は怒り、20077月28日,日本への「慰安婦」問題に対する非難決議を採択したことは記憶に新しい。

 

トランプ大統領顔負け!安倍総理のフェイク(嘘)・ニュース

 

2020年オリンピックを東京での開催決定!のブエノスアイレスのIOC総会で、安倍総理は福島第1原発をめぐる状況は「コントロールされている」と宣言した。ノルウエ―のIOC委員から福島第1原発の状況について聞かれた安倍総理は「結論からいうと全く問題ない。汚染水による影響は福島原発の港湾内の0.3キロメートルの範囲内で完全にブロックされてる」とのべた。

 

日本のメディアは総理のこの発言を厳しく批判した。「安倍首相は、滑らかな英語で東京への五輪招致演説をした。「フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています。東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません。……」英語では「アンダーコントロール」と言った。え? 立ち並ぶタンクのあちこちから汚染水が漏れてくる。地下水は山側から容赦なく流れ込み、それが汚染されて港湾に流れ出る事態も続く。汚染水はいま、「アウト・オブ・コントロール(制御不能)」じゃないですか。(朝日918日)」

 

「嘘(フェイク)」を平然と「もう一つの事実(オルタナティブ・ファクト)」と言ってはばからないトランプという人物が登場して世界を唖然とさせているが、アベさんも負けず劣らず「フェイク」を連発し、その先を行っているのではないか。

 

 アメリカ、日本、ヨーロッパ…フェイク・ニュースの受け止め方

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(小石川植物園の白梅)

トランプの支持者はニューヨークタイムス、ワシントン・ポスト、CNN,NBCなどトランプが嘘つき呼ばわりされているメディアのいう事は信じない、のだという(SPAアプリ2017.2.10ニュース)。

しかし、他方で、アメリカ国民はトランプ大統領に抗議デモを連日各地で仕掛け、裁判所は三権分立の国らしく司法の良識を示し、メディアも大統領に公然と質問し後へ引かなかったCNNの記者等、闘う姿が見える。日本より民主主義が根ついているように見える。こういうニュースは私を勇気付ける。

トランプ現象はヨーロッパに拡大するのか。ネオナチ等が勇気付くのか。トランプにいち早くお祝いに飛んで行った某国の指導者とは別に、ヨーロッパでは現段階ではイギリス以外の首脳はトランプ批判の姿勢を保っている。

 

  加害の事実を後世に引き継ぐために

 「フェイク」ニュースを巧みに発信する安倍内閣。それが奏功してか、支持率が異常に高いことに私は危機感を持つ。「ファクト」と「フェイク」を見極められないのはひとり、アメリカ国民だけではない。

怖れることは、「慰安婦」問題や南京大虐殺否定(「フェイク」)が後世に受け継がれ、歴史の真実(ファクト)が葬られる恐れなしとしない現状である。

 加害の歴史(事実)が後世に引き継がれるためには、指導者に対する鋭い鑑識眼を伴う国民の意識の成熟が必要である。NGOとしてしなければならない事は国民の鑑識眼を養うことにつながる活動ではないか、と思う。(吉川記)

2017年2月 8日 (水)

映画「未来を花束にして」

  夫と子どもを失った、「サフラジェット」(女性参政権獲得運動家)

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(写真中央・モード演じるキャリーマリガン、右はWSPU指導者・エメリン・バンクハーストを演じるメリル・ストリーブ~映画のジャケットから)

 

映画の原題は「サフラジェット」(監督・サラ・ガヴロン、主演キャリー・マリガン)=戦闘的な活動をする女性参政権運動家のことをいう。

舞台は1913年。日本で大逆事件(1910年)が起きた頃。イギリスでは19世紀後半に始まり50年続いた平和的な女性運動が実を結ばず、女性参政権獲得運動がついに1912年、過激な戦略「言葉より行動を」の運動に移行していった。

 

母であり妻であるモードは劣悪な労働環境の洗濯工場で働く労働者でもある。傍聴のつもりで下院(日本の衆議院)の公聴会に行くが、夫に殴られて傷だらけになった活動家に代わって、急きょ、証言することになってしまった。委員長の質問に彼女は答える。

 7歳でパートとして、12歳から社員です。17歳で班長、20歳で職場主任となって―今、24歳です。洗濯女は短命です。体が痛み、咳がひどく、指は曲がり、脚は潰瘍にヤケド、ガスで頭痛持ち」

 「賃金は?」―「週13シリングです。男は19シリングで、労働時間は(女性労働者より)3割短い。それに配達中心で外に行ける」

「あなたにとって選挙権とは?」―「ないと思っていたので意見もありま

せん」

「ではなぜ、ここに?」

―――「もしかしたら…他の生き方が…あるのではと…」

 

 たどたどしいが真剣なモードの証言は、公聴会の会場を埋めた男たち(男ばっかり!)のあいだに軽いどよめきが起こるほど感動的なものだった。 

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(写真・モードの一家。下院での証言に怒った夫(左)はモードを家から追い出し、息子を養子に出してしまう)

   女性達は過激な行動に移った

 モードは証言をしたことで夫に家から追い出され、子どもにも会えなくなる。子の親権も男性(父親)にのみ与えられていて母親にはないのだ。同じ職場の男女労働者からも非難され、工場主から解雇されてしまう。

公聴会まで開いたのに法案についての議会の結論は「女性に参政権を与える必要はない。法改正は拒否する」というものだった。

官憲の弾圧、「警察のスパイになれば罪に問わない」という誘惑等々…モードは困難な中で労働者として多くを学んだ。失うものが何もなくなった彼女は仲間と共にポストの郵便物や家屋への放火、商店の窓ガラスの大規模な破壊、美術館の絵を切り裂くなど「サフラジェット」(女性参政権獲得運動家)として過激な行動に参加する。

 

実在した「サフラジェット」の理論的リーダーである、富裕層のエメリン・パンクハースト夫人は、夫亡き後1903年マンチェスターで女性社会政治同盟(WSPU)を設立し、最盛期には2000名のメンバーがいたといわれる。自由党政府が女性参政権法の成立を様々な手段で妨害するたびに過激な行動を取り入れていった。この映画の主人公・モードのような労働者だけでなく、薬剤師、柔術講師など中流階級の女性達をもこの運動は取り込んでいった。

イギリスでは19世紀から穏健な女性参政権獲得運動団体も存在したが、過激な彼女たちの行動は世間の目を引き注目された(佐藤・麗澤大学准教授 「未来を花束にして」プログラム)。

この映画のクライマックスは、戦いを世界に知らせるためにダービー会場での国王への直訴の計画実行……時には命を賭しての闘いの結果、女性達は権利を獲得したのだ。

 

1918年、国民代表法で戸主または戸主の妻の女性達に参政権が与えられた

1925年 女性(母親)へも親権が付与された

1928年男女平等の普通選挙権が成立した

 

  映画の面白さ

当時の工場の機械、イギリスの街の風景、上流階級の集まるダービー会場の華々しい美しさ…等映像は懐かしく興味深い。

警察の弾圧、刑務所内で絶食して自死を図る囚人、それを阻止するため無理やりチューブを口に押し込んで食事を流し込むシーン等、洋の東西を問わない残酷な官憲の姿の場面もある。

他方、陰険で残酷・野蛮な戦前の日本の特高警察と比較して紳士的!?にさえ見える場面もあった。逮捕状を示しての逮捕、その場合名前を呼び捨てにしないで「○〇さん」と呼びかけるとか。中でもモードの証言に議員達が耳を傾ける公聴会のシーンは圧巻である。戦前の日本ではありえない立法システムである。

イギリスでも日本でも女性達の参政権獲得の厳しい運動があって、今日の普通選挙権があることを知る映画である。

 

    気になる事

映画の最後に、女性への参政権が与えられた国名と年号の文字が次々に流れる。

1983年ニュージーランド

1902年オーストラリア

1913年ノルウエ―

1917年ロシア

1918年オーストリア、ドイツ、ポーランド(もちろんイギリス)

1920年アメリカ合衆国

1932年ブラジル

1934年トルコ

1944年フランス

1945年イタリア

1949年中国、インド

……

2003年カタール

2015年サウジアラビア

このように、世界各国の国名と女性参政権獲得の年号とが次々出るが、日本は出てこない。この映画監督は日本の参政権獲得について無関心であったのか。理由は何なのか?そこが知りたい。(吉川記)

 

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