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2016年1月

2016年1月31日 (日)

韓国のハルモニ再来日

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写真・1.26議員第1議員会館会議室 写真右・1.27イオクソンさんと棚橋,吉川

「ナヌムの家」の李玉善(イ・オクソン)、姜日出(カカン・イルチュル)の二人のハルモニ(「慰安婦」被害者)が来日し125日、126日に都内2カ所で証言しました。

「自分たちは日本の謝罪と補償を要求している、年末の『日韓合意』については認められない」と、厳しい口調で日韓両政府を批判しました。

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左から、安所長、カン・イルチュル、イ・オクソン ハルモニ

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証言するカンイルチュル・ハルモニ

安所長は「日韓合意」について当日の詳しく状況を報告、また質問に答える形で『帝国の慰安婦』著者・朴裕河(パクユハ)裁判について、韓国でも表現に自由は認められているが、なぜ朴教授を提訴までしたか等について詳しく報告しました。この集会で1日目は吉見義明中大教授が、2日目は池田理恵子wam館長が講演しました。

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写真・1.27イオクソンさんと吉川(全労連会館会議室)

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1.26フロワーから発言する吉川(衆議院第1議員会館会議室)

26日、国会衆議院第1議員会館会議室で約300人が参加し、27日は全労連会議室では136人が参加しました。国会の施政方針演説と重なったためか国会議員の参加はありませんでした。

「慰安婦」問題とジェンダー平等ゼミナールからは吉川、棚橋が2日とも参加してナヌムの家一行と旧交を温めました。パクオクソンさんは相変わらずお元気でしたが、カンイルチュルさんは今回は車椅子で参加し、体調も特に精神面でよくないらしいことが気にかかりました。

 

 

この問題に約四半世紀にわたり取組んできた私(吉川)は、猶予ない時が来ている、問題解決のために日本のNGOとして役割を果たしたいと感じました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年1月 2日 (土)

新春雑感~オバマ大統領とアメージング・グレース、そして私…

 
   大統領が歌った アメージング・グレース
 
 銃による殺人事件が多発するアメリカ社会。銃規制強化に取り組むオバマ大統領はこれらの追悼式に必ず参加する。銃で犠牲になった子どもの事を思うとどうにかなってしまいそうだ…と涙をぬぐう。しかし、銃の販売で利益を得る財界、あるいは共和党の反対も強く規制はすすまない。
 元日の新聞でオバマ大統領がアメージング・グレースをうたったという大きな記事に目が止まった。
 
   アメージング・グレース
   何と甘美な響き
    人でなしの私を救ってくださった…
 
オバマ米大統領が、かつて奴隷貿易の拠点だった米南部サウスカロライナ州チャールストンで昨年6月、牧師ら黒人9人が白人至上主義の男(21歳)に射殺された、その追悼演説で賛美歌・アメージング・グレースを歌ったという(2016.1.1朝日)。
チャールストンは黒人取引で栄えた町で同教会は1816年ごろ白人教会を脱した黒人らが設立。公民権運動の拠点にもなった教会である。
 
  黒のスーツに身を包んだ大統領の力強く進んでいたスピーチが突然止まった。しばし沈黙…そして大統領は演奏なしで歌い始めた。たちまち会場は総立ちの大合唱に。眼鏡を外し涙をぬぐい、天を見上げ涙を流す人、鳥肌が立ったという参列者もいた。歌い終わると犠牲者一人一人の名を力強く呼んだ。
 
 ふだん黒人問題では冷静に振る舞う大統領にアメージング・グレース(神の許しを求める歌)をうたわせたのは、追悼式の1週間前、被害者の遺族が逮捕された容疑者の男にモニター越しに話しかけた言葉だったのでは、と「朝日」記事は推測する。
 
  「あなたは私から大切な人を奪いました。もう彼女(母)と話し抱きしめることもできません。でも私はあなたを許します」と。
 黒人で大統領にまで上り詰めたオバマ氏、個人的にもどれだけの差別に遭遇してきただろう。しかし、彼は射殺犯に対する厳罰や憎しみの表明ではなく、「神の許しを乞う」とのメッセージを発した。大統領が歌うアメージング・グレースは米国民の心に響いたのではないか。 犯人への憎しみからは何も生まれないのだ
と。テロが多発したフランスで大統領は報復のために空爆を強化したことを考え、オバマ大統領の力強い讃美歌(ユーチュブで聞いた)は心に沁みた。
 
   映画「アメージング・グレイス」に、我が立法活動を重ねて
 
 イギリスは奴隷制を採用しなかったが奴隷貿易で大きな利益を得た。「アメージング・グレース」の作詞者ジョン・ニュートンはかつて奴隷貿易船の船長で奴隷売買に携わり巨万の富を得た人物だ。彼のこの賛美歌には黒人奴隷に携わった事に対する深い悔恨とそれにもかかわらず許しを与えた神の愛に対する感謝が込められている。
 
 私はイギリス上院議員ウイリアム・ウイルバーフォース(ウイルバー)の物語の映画「アメージング・グレイス」(2006年9月16日、トロント国際映画祭で初上映)をビデオで見た。上院議員が自らの信念を実現するための立法に生涯をかけるストーリーに感動した。
 
  映画の主人公、ウイルバーは友人の紹介で奴隷制廃止主義者と会い、奴隷の現実に触れて彼らの悲惨な状況を知る。そして首相の側近となり奴隷制廃止署名を集め、運動を行い、奴隷貿易禁止法案を議会に提出する。
 
 しかし法律はなかなか成立しない。上院議員達は奴隷貿易で利益を得ている輩が多い。議場での法案の趣旨説明と賛成多数を得るための演説、さまざまな議員(多数派)工作を試みるが、ウイルバーはその都度敗れる。そして心身ともに疲れはて病む。
 
 フランス革命、ナポレオン戦争、個人的には結婚などを経て廃止法案成立へと再度進む。数十年を経て若い貴族だったウィルバーはすっかり老人となるがこうした努力が実って1807年、イギリスは奴隷貿易を違法化した。 それはアメリカの南北戦争・リンカーンの奴隷制廃止に先立つこと60年前である。
 
 何十年もかけて奴隷制貿易廃止立法を実現する彼の姿は、同業の参議院議員(日本の元の貴族院)として心動かされた。 議会制民主主義の国イギリス上院での立法活動に奮闘する上院議員(貴族)の姿に、かつての自分の姿、が重なった。
 
 18世紀のイギリスと、20世紀末の日本議会では時代背景はもちろん違うが、議会工作と、利益のためには人道的(人権擁護)見地の法律はなかなか通りにくい点は同じだ。私は「戦時性的強制被害者問題解決促進法案」成立のために、7回も法案を提出しその都度廃案
にされた事が重なった。
 
   奴隷制と、性奴隷制
  国連総会では、2004年を「奴隷制に対する戦いとその廃止を記念する国際年」に決めた。2008年7月、米連邦議会で「奴隷制の結果、アフリカ系米国人の苦しみは今もなお続いている。米国民を代表して、下院はアフリカ系アメリカ人に謝罪する」との決議を採択した。
 
 自分たちの歴史上の誤りを潔く認める米議会と国民の姿勢が感じられる。日本の国会もこの点を米国議会から学ぶべきである。 20世紀の日本の性奴隷制について謝罪・補償問題は未解決である。
 
 2015年12月28日、日韓外相による「慰安婦」問題について合意が行われた。しかし、日韓の外相の発言にある、「最終的かつ不可逆的解決」というにはまだ早い。
 奴隷制の問題解決の歴史と、彼我の(国民の)人権意識を比較すれば「慰安婦」問題の最終合意までには、まだまだ遠い道のりが必要であろう。
  参議院議員として達成できなかった「慰安婦」問題解決に対し今年も立ち向かう決意である。

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