来日中のポーランドの女性映画監督のインタビュー
6月19日(火)、東京のポーランド大使館で日本共産党の雑誌「女性の広場」の菅原記者とともに、来日中の映画「ソハの地下水道」の監督アグニエシカ・ホランドさんにインタビューをしました。 黒いボトムの上に黒いワンピース風の洋服をはおり髪は自然でなかなかの美しい方でした。
しかしポーランドとユダヤ人のことについて話し始めると雄弁で,出された紅茶に口をつけず一気に15分~20分ほど力ずよく自説を展開しました。曰く、ポーランドではユダヤ人にシンパシーを持つ人と、反ユダヤ人の人がいるが多くの国民はユダヤ人問題から目をそむけているという風に3とおりにわかれる。ユダヤ人は金持ちだというステレオタイプの受け止め方も多い。ナチが猛威をふるった時代ユダヤ人を助けた人も戦後は黙してそのことを語らなかった。それは見返りがあるからでは、と思われることを好まなかったから。戦争が終わった後は共産主義者(ソ連)の支配も続いた。共産主義が崩壊して、自由にホロコーストについて書かれるようになったのはつい最近のことである。それでもユダヤ人救助について、ヒロイック(英雄的)、ノーブル(高貴)な面に国民が目を向けていた。この映画に描かれているソハのような人(普通にいくらでもいる、という意味か・吉川注)に目が向けられるようになったのはごく最近のことである、ということを話されました。
監督は多数映画化されているホロコーストについて、独自の境地を開こうとしたのです。ハリウッド映画にしたくなかった」等々、その思いを語りました。私は「ソハの地下水道」の映画を見て、監督の意図は成功したのではと思います。「
地下水道の修理を生業に、コソ泥を副業にしている中年男がふとしたことからユダヤ人を助ける。自分とその家族も処刑されるかもしれない危険を冒してまで。それはなぜ? 映画は9月に公開されます。
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